
今昔さんぽ ~水沢と盛岡の南部鉄器の違い知ってる?~
2026.02.03
奥州市の特産品である南部鉄器の作り方や歴史を知ることができる施設「奥州市伝統産業会館」。
盛岡市と奥州市での南部鉄器の違いや、大谷翔平選手の握手像、エヴァンゲリオンとコラボした鉄瓶など、950年前から現在に至るまでの技や魅力をご紹介します。
盛岡市と奥州市での南部鉄器の違いや、大谷翔平選手の握手像、エヴァンゲリオンとコラボした鉄瓶など、950年前から現在に至るまでの技や魅力をご紹介します。
※放送時点の情報です。
南部鉄器の発祥は奥州市!

やって来たのは東北新幹線の水沢江刺駅前にある「奥州市伝統産業会館」。
今回は施設内を巡りながら、水沢鋳物工業協同組合の佐藤 康平さんに解説していただきます。
まずはこの「奥州市伝統産業会館」とはどのような施設なのでしょう?
今回は施設内を巡りながら、水沢鋳物工業協同組合の佐藤 康平さんに解説していただきます。
まずはこの「奥州市伝統産業会館」とはどのような施設なのでしょう?
南部鉄器と聞くと盛岡市を思い浮かべる人も多いと思いますが、実は盛岡の南部鉄器の歴史はおよそ400年。一方の奥州市には約950年もの長い歴史があります。

時は平安時代の末期。
藤原清衡が近江の国から鋳物師をこの地に招いて鋳造を始めたことが、水沢鋳物業の始まりと伝えられています。
藤原清衡が近江の国から鋳物師をこの地に招いて鋳造を始めたことが、水沢鋳物業の始まりと伝えられています。

そして1975年には南部鉄器は国が定める「伝統的工芸品第1号」として指定され、現在は日本のみならず海外からも注目を集める工芸品となったのです。

館内に入って真っ先に目に入るこちらの大きなオブジェは、「キューポラ」という鉄を溶かすための溶解炉の模型。
水沢ではこの装置も、歴史が始まった950年前当時から使われていたのではないかと言われています。
水沢ではこの装置も、歴史が始まった950年前当時から使われていたのではないかと言われています。
水沢の南部鉄器の製造工程・変遷・特徴

奥に進むと明治時代の製造工程を再現したコーナーがありました。
「明治時代にはこうやって造られていたのか」と感慨に耽っていると……
「明治時代にはこうやって造られていたのか」と感慨に耽っていると……
佐藤 康平さん
今もそんなに変わらないです。
今もそんなに変わらないです。

なんと、変わっているのは職人さんの服装ぐらいで、今もほぼ当時と同じ風景の中で作業されているそうです。
実際に製造に関わる佐藤さんに工程について伺うと、特に重要なのは「注湯(ちゅうとう)」と呼ばれる鉄を流し込む作業とのこと。
実際に製造に関わる佐藤さんに工程について伺うと、特に重要なのは「注湯(ちゅうとう)」と呼ばれる鉄を流し込む作業とのこと。

注湯の「湯」は溶かした鉄のことを指し、職人の間では「お湯」と呼んでいるそうです。このお湯の温度や流すスピードが非常に重要で、ここを失敗してしまうと全てが台無しになってしまうのだとか。
ベテランの職人さんになると、この工程の時点で「これは温度が低いから駄目」といったことが分かるようになるそうですよ。
ベテランの職人さんになると、この工程の時点で「これは温度が低いから駄目」といったことが分かるようになるそうですよ。

さらに進むと南部鉄器の変遷を、年表と当時の南部鉄器と共に紹介するコーナーに辿り着きました。
今と昔ではどんな変化があるのかをお聞きすると、もともと鉄瓶は「茶釜に注ぎ口と持ち手を付けたら使いやすいのではないか?」という発想が起源だったそうで、茶釜がベースだった当時はかなりの大きさがあったそうです。
現在では生活様式に合わせて1L程の小さいサイズが主流になっているとのこと。
今と昔ではどんな変化があるのかをお聞きすると、もともと鉄瓶は「茶釜に注ぎ口と持ち手を付けたら使いやすいのではないか?」という発想が起源だったそうで、茶釜がベースだった当時はかなりの大きさがあったそうです。
現在では生活様式に合わせて1L程の小さいサイズが主流になっているとのこと。

また、奥州市と盛岡市の鉄器では時代のほかにどんな違いがあるのかをお聞きすると、
・奥州市=鍋や釜など大衆向けの生活必需品。
・盛岡市=藩主への茶道具や贈答品。
と、それぞれ異なる目的で造られていたそうです。
そのため、奥州市の鉄器は現在も庶民の生活に寄り添って造られ続けているので生産力が高く、盛岡市の鉄器は芸術性が高いものが多いそうですよ。
・奥州市=鍋や釜など大衆向けの生活必需品。
・盛岡市=藩主への茶道具や贈答品。
と、それぞれ異なる目的で造られていたそうです。
そのため、奥州市の鉄器は現在も庶民の生活に寄り添って造られ続けているので生産力が高く、盛岡市の鉄器は芸術性が高いものが多いそうですよ。
メジャーリーガーと握手も出来る!?

さて奥州市といえば、メジャーリーガー大谷翔平選手の出身市でもあります。
この伝統産業会館にも、大谷翔平選手を応援するコーナーがありました。
この伝統産業会館にも、大谷翔平選手を応援するコーナーがありました。

中にはこんな物も。
実際に大谷選手からデータを取って造られた握手像です。
こういった像を造る際、通常ならば本人の手に粘土のようなものを押し当てて型を取るのが定番なのだそうですが、球団側から「何かを手に付けたりとかすることはやらないで欲しい」と要望があり、やむなくレーザーで型を取る方法にしたそうです。
しかしこのレーザーにも「当てるのは10秒間だけ」という厳しい条件が付けられ、急いで型を取らなければいけないという苦労があったのだとか。
実際に大谷選手からデータを取って造られた握手像です。
こういった像を造る際、通常ならば本人の手に粘土のようなものを押し当てて型を取るのが定番なのだそうですが、球団側から「何かを手に付けたりとかすることはやらないで欲しい」と要望があり、やむなくレーザーで型を取る方法にしたそうです。
しかしこのレーザーにも「当てるのは10秒間だけ」という厳しい条件が付けられ、急いで型を取らなければいけないという苦労があったのだとか。

多くの来場者に愛され、もうかなりすり減ってしまっていますが、ぜひメジャーリーガーの大きな手に包まれに行ってみてくださいね☆
エヴァンゲリオンとの夢のコラボ!
施設と併設した売店コーナーには鉄瓶をはじめ様々な商品が並び、奥州市では一番種類が多いとのこと。
中でも一際目を引くのが……
中でも一際目を引くのが……

エヴァンゲリオンとコラボしたこちらの鉄瓶!!!
立体的にデザインされた初号機。とても精巧に造られています。
立体的にデザインされた初号機。とても精巧に造られています。

実はこの鉄瓶は佐藤さんが担当されたそうで、エヴァンゲリオンのファンである佐藤さんは造形のほか容量にもこだわり抜いて造られたとのこと。
道具として使いやすいよう、少し小さめで造ったというその理由は……
道具として使いやすいよう、少し小さめで造ったというその理由は……
佐藤 康平さん
何度も何度も使っていただくことで、
シンクロ率を上げて欲しいなと。
何度も何度も使っていただくことで、
シンクロ率を上げて欲しいなと。

さすがの思い入れ!
愛とこだわりが詰まった逸品でした。
愛とこだわりが詰まった逸品でした。

現在テレビ岩手で再放送中のエヴァンゲリオン。
エヴァ愛が再燃中の方はぜひ買いに行ってみては?
エヴァ愛が再燃中の方はぜひ買いに行ってみては?
お問い合わせ
奥州市伝統産業会館
【場所】奥州市水沢羽田町
【TEL】0197-23-3333
【営業時間】9:00~17:00(入館は16:30まで)
【観覧料】一般200円/高校生以下 無料
【場所】奥州市水沢羽田町
【TEL】0197-23-3333
【営業時間】9:00~17:00(入館は16:30まで)
【観覧料】一般200円/高校生以下 無料

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奥州市の特産品である南部鉄器の作り方ですとか、歴史が知ることができる施設となっております。