MENU
もらい物でも要確認!あみっこ(アミタケ)の見分け方の画像
もらい物でも要確認!あみっこ(アミタケ)の見分け方
2025.10.17
里山と釣り大好きライターによる連載「とてちてくうべし」では、食材を採るところから食べられる状態にするところまでの様子を紹介していく。
今回は「あみっこ(アミタケ)」の見分け方と下処理、おすすめの食べ方を紹介しよう。
※筆者はきのこ/山菜の専門家ではありません。この記事の情報だけできのこ/山菜の同定を行うのは絶対におやめください。
※下処理や調理の方法は家庭で楽しむことを前提としております。販売等を行う際の参考にするのはおやめください。
※天然のものを口にする際は自己責任でお願いします。
ライター:イグチ アイコ
はじめに
さて、これまで狩猟採集を後押しするような記事を掲載してきた当連載であるが、

天然キノコを採って食べることは推奨しない。

と、のっけからこの連載の趣旨を根本から否定するようなこと言わせて頂く。
理由は他の獲物に比べてはるかに命に関わる事故例が多いからだ。

しかしそんなことは、ニュースなどで何度も繰り返し注意されていること。
にも関わらず、毎年必ず天然キノコによる食中毒がニュースになる。何故か。
それは「自称キノコ名人からもらったキノコを、疑いもせずそのまま食べる人」と、私のように「リスクを承知で挑む愚か者」が居るからだ。

ということで当連載にてキノコを取り扱う際には、基本的に採取は推奨しない姿勢を取りつつも、
  • 人からもらったキノコを念のため確認してから食べたい
  • どうしても自分で見つけて食べたいが、少しでも多くの情報が欲しい
という人達への情報提供として書かせてもらう。
くどいようだが、くれぐれも当記事の情報だけで判断はせず、最終的に食べる判断は自己責任でお願いしたい。
少しでもキノコの誤食による食中毒を防ぐのに役立てたなら幸いである。
アミタケの見分け方
今回のテーマは、岩手では「あみっこ」の呼び名で親しまれているキノコ「アミタケ」
冒頭から恐ろしい話をしたが、見分けるのはかなり容易で事故はほぼ起きないキノコである。
田んぼ沿いの、まだ幹が細い若い松林のようなところによく出るので、山歩きに慣れていない人でも探しやすいのも人気の理由だろう。
松が多くて下草が少ない山中でもよく見かける。

時期は夏の終わりから秋の半ばあたりまでだが、今年は夏が終わるのが遅く冬が来るのが早そうなので、出始めたばかりだが既に終わりそうである。
生えている状態ではあまり特徴的なキノコではない。
傘の大きさは直径3〜5cm程度。大きいものだと10cmほどになる場合もあるが、そこまで大きいものは古くなっていることが多いので、小さめのものを選んだ方が無難。

傘の色は他のキノコに比べて、環境や成長具合による変化が少ない。
日当たりの具合によって多少色の濃淡の差はあるが、幼菌でも老菌でも、乾いていても湿っていても、基本このコッペパンのような色をしている。

柄は他のキノコより硬めで、見た感じプレッツェルのような質感に見えることもある。
実際食べる時に硬すぎる場合もあるので、硬く感じるものは切ってしまおう。
採取の際に一番見るべきポイントは傘の裏である。
キノコの傘の裏は普通、放射状の筋が並んだ状態を想像すると思うが、アミタケの傘裏は「管孔」という小さな穴が並ぶタイプ。

管孔タイプのキノコはたくさんあり、アミタケと同じ環境で生えて見た目も似ているチチアワタケやヌメリイグチなどの「あんぱん」と呼ばれるキノコも管孔だ。
だがそれらの穴はもっと小さく、若ければ穴が見えないほど細かいのに対し、アミタケの管孔は若いうちから粗くネットのよう。これこそが「アミタケ」の名の由来である。

もっとも、アミタケの他にも粗い管孔を持つキノコは存在するので、最終的な判断は調理の段階で行おう。
下処理の仕方
採取したアミタケは、塩やトウガラシと共にしばらく水につけて虫出しをする。
「キノコは洗わない」という話をよく聞くが、それはあくまで市販の栽培されたキノコの話。
野生のキノコはほぼ、内部に小さな虫が住んでいたり、表面をナメクジがつまみ食いしていたりする。必ずよく洗って加熱しよう。
(野生のキノコだろうと洗わないことを信条とされている方もいらっしゃるそうだが、まぁ、そこも自己責任で)
虫出しをした後も、出来るだけ中を割って確認しよう。
この写真は別のキノコだが、外側に全く穴など見当たらずキレイな状態でも、割ってみると虫に食われていたりする。
芋虫系の幼虫は虫出しでほぼ出ていってくれるが、キノコの内部にはよく小さい砂粒のような黒い虫がコロニーを作っていることがあり、これは虫出しだけではなかなか取り除けない。

虫や汚れを落とし終わったら、下茹でをする。
ここがアミタケを見分ける一番のポイントである。
左が加熱前右が加熱後。アミタケは火が通るとキレイな赤紫色に変わるのだ。
アミタケがレバ刺しに似ていると言われるのはこの色のため。決して生で食べられるという意味ではない。

「あみっこだ」と言われてもらったキノコ、自分ではそれが正しいか分からなくても、傘裏が網状で、茹でてこの色に変わったならおそらく大丈夫だろう。
この色にならないようだったら……こっそり捨ててしまおう……。
おすすめの食べ方
アミタケの美味しさはヌメリと歯切れの良さにある。
一番メジャーな食べ方は、茹でたアミタケと大根おろしを和える食べ方。
筆者宅では、前回紹介したミズの実と里芋の和物に、彩りとして入れることが多い。
他は汁物や煮物、鍋物など、水分量の多い食べ方をおすすめする。
基本的には風味にクセのないキノコなのだが、まれに匂いが強いことがあるので、そういう場合は蕎麦などに好きな量を乗せてやると、風味を調整できるし楽に食べられる。


以上、今回の「とてちてくうべし」はアミタケの見分け方・食べ方をお送りした。
今年は特に熊による被害が多く、既にキノコの食中毒も起きている。こちらの記事もぜひ参考にして事故を起こさず楽しんでもらいたい。
イグチ アイコの画像
岩手で生まれ、岩手で育ち、岩手の野山でキノコなどを探して徘徊している妖怪。主に山の話をします。本当はインドア派。
最近釣りも始めて休みがいくらあっても足りない。夢は定年退職。
  • Twitter
関連記事
テレビ岩手イチオシ!
テレいわ屋は「旬」の情報を発信中!
岩手のグルメ・観光スポット・イベント情報・おすすめのレシピなどをお届けします。
ブックマークやホーム画面に追加して情報をチェックしよう!
  • Twitter
  • Instagram