不妊専門相談・将来設計｜盛岡不妊専門相談センター

2023.10.25

岩手県では「いわての子　みんなでつくる　大きなゆりかご」をキャッチフレーズに、安心して子どもを産み育てられる環境づくりに向けた県民運動を展開しています。
今回は不妊に悩むご夫婦に向けた取り組みや、若い方へ向けた将来設計についてご紹介します。

※放送時点の情報です。

不妊症とは？不妊に関する相談窓口若い世代へのメッセージ

不妊症とは？

男女が妊娠を希望し１年間避妊することなく、通常の性交を続けているのに妊娠しない状態のことを言います。
原因に応じて手術や投薬・治療が行われ、不妊のカップルは約10組に１組と言われています。

不妊に関する相談窓口

今回は医学的専門的な相談に対応する「岩手・盛岡不妊専門相談センター」をご紹介します。

盛岡市内丸にある岩手医科大学付属内丸メディカルセンター。
こちらに不妊に関する専門の相談センターがあります。
岩手県内にお住まいの方、どなたでも相談できるようなセンターとなっています。

こちらでは不妊に関することで迷ったり、悩んでしまったときの相談窓口として、不妊カウンセラーや医師が相談に応じてくれます。
岩手医科大学医学部助教の尾上さんに不妊症についてお話を伺いました。

Q.不妊症とはどういう状態のことを言うのですか？

日本産科婦人科学会では、結婚して1年以上過ごしても妊娠されないカップルがいた場合を不妊症と定義しています。

妊娠が難しい要因が分かっていたり年齢的な要因がある場合、1年を待たずに検査や治療を始めることも行っています。
受診をためらうカップルもいるかもしれませんが、最初に電話相談などを受け、専門家からアドバイスを受けると、受診のハードルが下がるかもしれません。

また相談センターを利用する方は、女性に限らず、男性も増えてきているといいます。

Q.どういう悩みがある方がいらっしゃいますか？

ジャンルはさまざま。妊娠しないということ以外でも、当院が大学病院であることもあり、子宮内膜症があったり、子宮筋腫があることで妊娠しにくいという方も多くいらっしゃっています。
また、最近は男性不妊の方も増えてきている印象があります。

病院に来る前の段階として、ぜひ相談センターを利用していただきたいですね。

岩手・盛岡不妊専門相談センター
面接相談【予約制】・電話相談【予約不要】
【TEL】019-653-6251
【電話受付】火・水曜日　14:30～16:30

こちらの相談センターは男女問わず利用可能です。
面接は予約制。電話相談は予約不要で行っています。お気軽にお問い合わせください。

若い世代へのメッセージ

今、高校生や大学生の皆さんは10年後や20年後、どんな人生を送っていきたいか考えていますか？
就職や結婚、子供のことなど、将来について考え、整理することが大切です。

現在、岩手県ではこちらの「MY LIFE PLAN」という漫画を発行しています。
これには妊娠、そして不妊に関する知識について簡単に漫画でまとめてあるんです。

妊娠、不妊に不安を持つご夫婦や、これから子供を授かりたいと考えている若い方
10年後20年後どんな人生設計を行うのか、それを考える段階にある学生の皆さん

県内のそういった方に向けて作成しています。

こちらの漫画と同じ内容が岩手県のホームページに公開されています。
この内容を見て、将来のことを考えるきっかけになってほしいですね。
これからの未知のことや疑問に対して、この漫画を通じて解決への一歩に繋がるかもしれません。

学生の皆さんにとってもまさに妊娠、不妊、出産、子育ては遠い将来の話では決してありません。
だからこそ若い方にこちらの漫画をぜひご覧になっていただきたいです。

インターネットに公開しているほか、県内各市町村、そして保健所に配付しています。
また、県内の高等学校や大学専門学校にも授業の一環として役立ていただけるように配布しています。
こちらの漫画を読んでいただいて不妊、妊娠に関する正しい知識を持つということが大事になってきます。

また、岩手県では不妊治療を受けた方の負担を軽減するため、治療を受けるための交通費の一部を助成しています。体外受精、顕微授精などの治療を行った方が対象です。
詳しくは最寄りの保健所までお問い合わせください。

県としてもいろんなサポートをしていますが、自分たちだけで悩んでいないで相談をするということも大切ですね。これからの自分の人生を考えた時に、「MY LIFE PLAN」などの冊子も上手に活用してみてください。

子供を産んで育てるというのは、岩手の未来にかかわってくる話題ですので、ぜひとも地域の皆さんといろいろな形でサポートし合って、暮らしやすい社会にしたいですね。